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2012年03月04日

音楽のエネルギー

チェロを勉強中の中学2年生との話。

「バッハの無伴奏を弾きたいんです。楽譜はこれ。」
    

  爺「CDかなにか聴いたことはありますか?」

「カザルス、ヨーヨーマ、ロストロポヴィッチ。その中でカザルスが一番好きです。」

  爺「えー! そりゃまたナゼ?」

「音は悪いんですけど、エネルギーが大きいです。」

 ・・・・


驚いた。 そして考えた。
カザルスさん流石に少々時代に合わなくなって来いるなと思っていたのに。。
音楽の持つエネルギーとはなんだろう?


カザルスの録音はSP初期の1920年代、動画はおそらく50年代。
どちらもイッパツ撮りだった時代だ。
一回一回にかける気合いが違うんじゃあないだろうか?

何万年も前から音楽はその場限りで残らないものだったのが、録音技術のおかげで何時でも何処でも楽しめるようになった。至極便利で、その恩恵にドップリと漬かっているのが私たちの時代だ。
何テイクも採ってつなぎ合わせ、殆ど無傷の録音を聴いている。
演奏者側もそれにつれて”ノーミス”と言うことに過度にとらわれているんでは? 何時までも証拠が残っちゃうからね。

シャーシャーというのイズの向こうから現れるエネルギー、弾き手の気合い、といったものは確かにある。
音楽の持つエネルギーは何か? を改めて考えさせてくれた一言だった。

それがのっぽの中学生から出たというのが、また嬉しい。
  

Posted by tanuki at 07:01Comments(0)チェロ