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2017年10月24日

東海スピネットの修復記

40年ほど前の東海楽器製スピネットの修復を頼まれました。
1970-80年代には大量に出回ってた楽器です。いま第一線で活躍中のチェンバリストの中にも初めて弾いたのはこの楽器だったという方がいらっしゃるそうです。
私も80年代に合奏用に使っていたことがあります。ただ、モダンチェンバロ構造に加えて、ジャックの爪がバカバカしく硬くて大きく、弾くとベチン・バチンと耐えられない汚い音でした。爪をかなり削って我慢できる音質に改造した記憶があります。

長く放置されていたとのことで全体に汚れや錆がべったりと付着していました。スチール製の弦は表面がザラザラに錆びておりましたので全弦を交換することにしました。

外せる部品は全部外して掃除から始めたところ、調律ピンが満身の力を込めないと回らないほど錆び付いている。
電動ドリルで強引に外しました。
東海スピネットの修復記

サビサビの調律ピン。
この後、IPAで拭き上げてからシリコーンオイルを塗布。
東海スピネットの修復記

内部に積もった埃は調理の油煙?煙草のヤニ?でしょうか、ベッタリとへばり付いていました。
ジャックの摺動部にも。こちらもIPAで清掃。
東海スピネットの修復記

この後、ヴォイシングでジャックのプレクトラを半分くらいまで削り、だいぶ伸びのある響きにできました。

完成しました。新しい弦がピカピカに光っています。
東海スピネットの修復記

持ち主さんのお宅に搬入して喜んでいただけたのが何より有難かったですね。

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